音楽系3大学による共同プロジェクト 音大連携による教育イノベーション 音楽コミュニケーション・リーダー養成に向けて

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教育活動・実践

活動報告

2010 年度「ミュージック・コミュニケーション講座」
第 6 回実施報告書

講座の名称 第 6 回ミュージック・コミュニケーション講座(音楽コミュニケーション①)
「ホールの内でも外でも本物の音楽を!~アートNPO の社会的役割とその仕事~」
講師 田中玲子氏(NPO 法人トリトン・アーツ・ネットワークディレクター)
櫻井あゆみ氏(同アソシエイト・ディレクター)
実施日時・期間 2010 年 12 月 1 日(水)18:30-20:00
実施場所 昭和音楽大学 南校舎C511 階段教室
〒215-8558 神奈川県川崎市麻生区上麻生1-11-1
共催 神戸女学院大学音楽学部、昭和音楽大学、東京音楽大学
講座の概要  今年度に新規開講した3大学共通科目「ミュージック・コミュニケーション講座」の最終回は、NPO法人トリトン・アーツ・ネットワークの田中玲子、櫻井あゆみの両氏を講師にお迎えし、昭和音楽大学からIV会議システムを通じて発信した。
 初めに、お二人が現在の仕事に至るまでの経緯に触れ、続いてレジュメをもとにトリトン・アーツ・ネットワーク(TAN)の取り組みについてお話いただいた。アートNPOとしての社会的役割にもとづき、TANは「音楽が広げる人間の輪」、および音楽を「広げる」「創る」「育てる」をキーワードとして活動を行っている。事業は第一生命ホールにおける自主企画公演とともにコミュニティ活動が柱となっており、特にアウトリーチはTAN独自の定義を持ち、アーティストの熱心な協力を得て活動の広がりを見せている。その現場の様子を、DVDを視聴しながら解説していただいた。さらにTANの活動を支えるボランティア組織の重要性や、求められる人材像について「お客様にどんなものを届けるのか」「アーティストとして 何をやりたいのか」を常に考えながら、関わる人が皆でひとつの良いものを作り上げていく姿勢の必要性が語られた。質疑応答では、学生からの「アウトリーチで現代音楽を演奏した場合の反応は」「子どもにどのように指導すれば興味を持ってもらえるのか」等の質問に経験を踏まえた具体的なお答えをいただいた。
 結びに東京音楽大学の武石教授より、音楽と関わるうえで、従来の立場を超えて仕事の場や活動の場を自分なりに「プロデュース」していくことが大切であるとの総括があり、今年度の講座の締めくくりとなった。
講座までの流れ ◆事前打ち合わせ:
旧年度中(3月1日)に打診。電話・メールで打ち合わせを重 ね、3月3日に日時、および仮タイトルと講義概要を決定。10月よりチラシの製作 を進め、タイトルは「ホールの内でも外でも本物の音楽を!」に確定。11月12日 にTAN にて講師2名と具体的な講座内容について打ち合わせを行った。
◆当日打ち合わせ:
17時半頃に田中・櫻井両氏来校。講義概要や質問時間等、全体の流れを確認しながら、立ち位置、マイク音量等を調整。
参加者数 54名(神戸女学院大学:13名、昭和音楽大学:27名、東京音楽大学:14名)
<内訳>
神戸女学院大学:(履修生:13名)
昭和音楽大学:(履修生:10名、聴講登録生:1名、その他学生:3名、一般・教職員:13名)
東京音楽大学:(履修生:4名、聴講生:10名)
報告・成果 全6回の講座を経て、3大学間での協力体制は大きく向上している。技術面では、講座で使用するDVD を事前に各大学に送付するとともに、直前の接続テストを入念に行う等講座がスムーズに進行するよう準備した。3大学同時受講の意義として、講師の方々からも、IV会議システムを通じて3つの大学から反応を得られることに手ごたえを感じたとの感想をいただいた。
今後の事業への反映 IV会議システムの運用は、回線の途切れ等引き続き改善の余地がある。講座の内容については、今年度の締め括りに実施したアンケート調査の分析結果も踏まえて、来年度は「コミュニケーションとは何か」をテーマに、コミュニケーションの意味や可能性をさらに深く掘り下げていく予定である。
[アンケート集計]
◆アンケート回収数
神戸女学院大:15名、昭和音楽大:13名、東京音楽大:12名
◆専攻
  ピアノ 電子
オルガン
器楽 声楽 作曲 音楽療法 アート・マネジメント 舞台
スタッフ
舞踊 音楽教育 その他
神戸女学院大 3 0 3 4 0 0 0 0 3 0 0
昭和音楽大 1 0 0 1 0 0 10 1 0 0 0
東京音楽大 9 0 0 0 1 0 0 0 0 2 0
  • アウトリーチの現場のDVDを見て、子どもたちが楽しそうに聴いていたり体験したりしていて、とても良いなと感じました。事業内容の中のライフサイクルコンサートは各年代の人向けのコンサートがあり、時間も一時間でそんなに長くなく気軽に楽しめそうだと思います。学生券があるのだから、もっとたくさんの学生がコンサートを聴いてくれれば良いなと思いました。(昭和/ピアノ/1年)
  • 私は自分が子どもたちにもわかるような音楽を演奏するとなると、クラシックには何があるのか悩むときがあります。そんな中で、今回のDVDを観て、難しい曲を演奏しているのに子どもたちは興味を持ってくれているのが印象に残り、私が演奏家になるならば、音楽でいろんな人との輪を築きたいです。 (昭和/声楽/1年)
  • NPOやアウトリーチの活動が自分に近く感じられるようになりました。私もボランティアでアウトリーチに参加したいです。私の想像を絶する量の活動をしていらっしゃって感激しました。音楽の可能性がどんどん広がっていることが分かりました。社会の中で、自分が「音楽」を通してどう貢献ができるかを考えていこうかと思い ます。(昭和/アートマネジメント/1年)
  • 自分ひとりでやるのではなく、たくさんの人とつながっていけること、コミュニケーションが大事だと改めて思いました。(昭和/アートマネジメント/1年)
  • (今日の講座で一番印象に残ったことは)さまざまなコミュニティ活動です。サンキューコンサートや630コンサートに驚きました。聴衆のことをよく考えてコンサートを催しているなと思いました。コンサートの名前だけでも楽しそう! (神戸/声楽/3年)
  • アウトリーチの現場DVDを見せて頂き、幼稚園でのアウトリーチは印象的でした。幼稚園で「序奏とタランテラ」を持ってくるとは思いませんでした。私たち音楽を学ぶ人間はこの曲の「技巧的な曲で凄い」という点に目が向きやすいです。でも、子ども達はその曲を「面白い」と感じ、身体を揺らしたり、弦を弾いて弾く奏法や音の跳躍も楽しいと感じたりして貰えるのだと知ることができました。(神戸/ヴァイオリン/3年)
  • アウトリーチの現場(DVD視聴)での「Meet the 和楽器」で、お箏を使って子どもたちに創作(作曲表現)という発想が新鮮でした。(神戸/ピアノ/3年)
  • トリトン・アーツ・ネットワーク(TAN)というものを今回初めて知りました。ライフサイクルコンサートやクリスマスコンサートなど、たくさん盛り込まれていてとても良いと思います。実際に行われたアウトリーチのDVDを見ましたが、演奏者側の熱意のようなものはたとえ幼稚園児であっても伝わるということが分かりました。音楽を通して伝えるのは簡単ではないと改めて思いました。(東京/ピアノ/1年)
  • 普段よく耳にしている「NPO法人」でしたが、どのような団体なのか理解できていなかったので、今回の講座で「NPO法人」の目的や主な事業内容を知ることができて非常に良かったです。地域に愛されるホールにするために、たくさんのコンサートを企画し、それぞれ対象のお客さんが違ってホールを活用していて非常に素晴らしいと思いました。また、団体のメンバーはボランティア活動を望む人達で、NPO法人がその人たちの活動の場にもなっているので、非常に効率のよいものだなと感じました。 (東京/ピアノ/2年)
  • これから音楽を伝えていかなければならない側となっていくと思います。そこで私は、ただ自分の演奏だけに集中してそれで終わり・・・というコンサートではなく、様々な人と一緒に音楽を知り、楽しめるようなコミュニケーションのあるコンサートを企画できるようになりたいです。 (東京/ピアノ/1年)

※写真は昭和音楽大学の様子です。

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